役員変更登記には、決議日から2週間という申請期限があります。 この期限を過ぎると代表取締役に過料(罰金)が科される可能性があります。 この記事では、期限の数え方・過料のリスク・期限を超えてしまった場合の対処法を解説します。
申請期限は「決議日から2週間以内」
会社法第915条により、役員に変更が生じた日から2週間以内に変更登記を申請しなければなりません。 この「変更が生じた日」の基準は、変更の種類によって異なります。
| 変更の種類 | 起算点(カウント開始日) |
|---|---|
| 全員重任・新任(株主総会で決議) | 株主総会の開催日 |
| 辞任 | 辞任届が会社に到達した日(辞任の効力発生日) |
| 代表取締役の変更(取締役会で決議) | 取締役会の開催日 |
| 代表取締役の変更(互選で選定) | 互選書の作成日 |
| 役員の死亡 | 死亡した日 |
2週間の数え方
起算点の翌日から数えて14日目が期限です(民法140条により初日不算入)。 例えば株主総会が3月1日に開催された場合、期限は3月15日(3月2日を1日目として数えて14日目)となります。
なお、14日目が法務局の休業日(土日・祝日・年末年始)にあたる場合は、翌営業日まで期限が延長されます(民法142条)。 ただし、この延長はあくまで最終日が休業日の場合のみです。「余裕があると思って後回しにする」ことで期限を超えてしまうケースが多いため、早めの申請を心がけましょう。
期限を過ぎた場合の過料リスク
申請期限を超過した場合、会社法976条の規定により、代表取締役(または申請義務者)に対して100万円以下の過料が科される場合があります。 過料は刑事罰ではなく行政上の制裁ですが、裁判所から通知が届き、支払いが必要になります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 法的根拠 | 会社法第976条第1号 |
| 過料の上限 | 100万円以下 |
| 過料の対象者 | 代表取締役(申請義務を負う者) |
| 過料の決定機関 | 裁判所(登記官からの通知を受けて) |
| 前科・前歴への影響 | 過料は行政罰のため、刑事上の前科にはならない |
実務上、過料の金額は遅延の程度(日数)や会社の状況によって裁判官が判断します。 数日程度の遅延でも通知が届くケースがあるため、「少しくらい遅れても大丈夫」という認識は危険です。
期限を超えてしまった場合はどうすればいいか
すでに2週間を超えてしまった場合でも、できるだけ早く申請することが最善です。 申請を先延ばしにすればするほど遅延期間が長くなり、過料のリスクが高まります。
期限超過後の対応手順:
- すぐに書類を準備する:変更登記メーカーで必要書類を作成する(全員重任・一部交代それぞれの手続きガイドを参照)
- 法務局に申請する:通常通り管轄の法務局に申請書類を提出する(遅延の説明書類は原則不要)
- 過料通知に備える:申請後、裁判所から過料の通知が届く場合がある
- 異議申し立ての検討:過料の金額に不服がある場合は異議申し立てが可能(司法書士・弁護士への相談を推奨)
よくある「期限に気づかなかった」ケース
- 任期をそもそも把握していなかった:定款で定めた任期が何年か確認せず、気づいたら任期が過ぎていた
- 「同じメンバーなので不要」という誤解:全員重任でも変更登記は義務。メンバーが変わらなくても登記が必要(詳細は全員重任登記の解説を参照)
- 決議日と申請期限の混同:「任期満了日から2週間」と勘違いするケース。正しくは「決議日(株主総会開催日)から2週間」
- 書類作成に時間がかかり期限超過:司法書士への依頼や書類準備に時間がかかり、気づいたら期限を過ぎていた
期限を守るためのポイント
- 定款を確認し、役員任期と次回の定時株主総会の目安を把握しておく
- 株主総会開催後は、翌日から14日をカレンダーに記入する
- 書類作成は株主総会当日〜翌日中に着手する(変更登記メーカーを使えば即日完成可能)
- 法務局への持参が難しい場合は郵送申請も可能(消印日が申請日)
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