取締役や監査役の一部が辞任・就任する場合も、変更登記が必要です。 この記事では「役員の一部交代」の変更登記手続きの流れ・必要書類・就任承諾書と辞任届の作成方法を解説します。 役員変更登記の基本については役員変更登記とは?完全解説もご覧ください。
役員の一部交代登記が必要なケース
- 取締役の辞任:取締役が途中で辞任する場合(任期途中でも辞任可能)
- 新たな取締役の就任:新しい取締役・監査役を選任する場合
- 代表取締役の交代:代表取締役が変わる場合
- 役員の死亡:役員が亡くなった場合
- 一部が重任・一部が新任:任期満了で一部の役員が交代する場合(全員重任の場合は全員重任登記の手続きを参照)
手続きの流れ
- 変更内容の確認:辞任者・就任者・変更後の役員構成を整理する
- 辞任届の取得:辞任する役員から辞任届(自署・押印)を受け取る
- 株主総会の開催:新任役員を選任する場合は株主総会で決議する
- 就任承諾書の取得:新任役員から就任承諾書(自署・押印)を受け取る
- 書類の作成:申請書・議事録・株主リストなどを作成する
- 押印・収入印紙貼付:各書類に必要な印鑑を押印し、収入印紙を台紙に貼付する
- 法務局へ提出:変更が生じた日から2週間以内に申請する
必要書類一覧
| 書類 | 辞任がある場合 | 新任がある場合 |
|---|---|---|
| 変更登記申請書 | ✓ | ✓ |
| 株主総会議事録 | ✓(辞任受理・新任決議) | ✓ |
| 辞任届 | ✓ | — |
| 就任承諾書 | — | ✓ |
| 株主リスト(新任時) | — | ✓ |
| 取締役会議事録(代表取締役変更時) | 場合による | 場合による |
| 印鑑証明書(新代表取締役の場合) | 場合による | 場合による |
| 収入印紙貼付台紙 | ✓ | ✓ |
就任承諾書の書き方
就任承諾書は、新任役員が就任を承諾した事実を証明する書類です。株主総会議事録に「就任を承諾した」旨の記載がある場合は、議事録の写しで代替できる場合があります。
記載事項:
- 就任の承諾文(「私は、貴社の取締役に就任することを承諾します」など)
- 就任年月日
- 会社名
- 就任する役職名(取締役・代表取締役・監査役など)
- 就任者の住所・氏名・押印
辞任届の書き方
辞任届は、役員が辞任の意思を会社に表示した書類です。
記載事項:
- 辞任の意思表示文(「私は、貴社の取締役を辞任します」など)
- 辞任年月日
- 宛先(会社名・代表取締役名)
- 辞任者の住所・氏名・押印(認印可)
申請期限と起算点
変更が生じた日(辞任の場合は辞任届の受理日、就任の場合は株主総会の決議日)から2週間以内に登記申請が必要です。 複数の変更が同時に発生した場合は、最後の変更日から2週間以内を目安にします。
申請期限の計算方法や過料リスクの詳細は、変更登記の申請期限と過料リスクをご覧ください。
代表取締役が変わる場合の注意点
代表取締役が変更になる場合、新しい代表取締役の印鑑証明書が必要になるケースがあります(法務局に会社の印鑑届出をする場合など)。 また、新代表取締役が取締役会での互選で選定された場合は取締役会議事録も必要です。