変更登記メーカー

本店移転の登記書類の書き方入力画面の各欄に何を書くか(同じ法務局の管轄内の移転)

本店を移転したときの登記書類を、変更登記メーカーで作るときの書き方です。このフォームは、移転の前と後の本店が同じ法務局(支局・出張所)の管轄にある場合だけに対応しています。入力画面の各欄にある「この欄の書き方」から、このページの該当する項目に直接移動できます。画面の例は架空の会社(株式会社見本商事)が、東京都渋谷区から目黒区(どちらも東京法務局 渋谷出張所の管轄)へ移転した場合です。

始める前に用意するもの

会社の情報と移転先を入れる

最初の画面「申請書・移転情報」の上の部分です。右側に申請書のプレビューが出て、入力した内容がそのまま反映されます。

会社法人等番号、商号、変更前の本店所在地、変更後の本店所在地の欄
画面1 会社の情報と移転先を入れる(架空の入力例)

会社法人等番号

要点13桁の法人番号を入れると、商号・本店所在地などを取り込みます。取り込んだ内容が登記事項証明書の表記と同じか確かめてください。

13桁の法人番号を入れると、国税庁の法人番号公表サイトから商号・本店所在地・フリガナ(届出がある場合)を取り込みます。申請書には、法人番号の先頭1桁を除いた12桁が「会社法人等番号」として記載されます。

法人番号は、国税庁の法人番号公表サイトで会社名から検索できます。取り込んだ商号・本店は、登記事項証明書の表記と同じか確かめてください。

確かめる書類:国税庁 法人番号公表サイト、登記事項証明書の「会社法人等番号」

変更後の本店所在地(移転先)

要点移転先の住所を、取締役会(取締役)が決めた表記どおりに番地まで入れます。変更前と同じ法務局の管轄内の移転だけに対応しています。

移転先の住所を、番地まで入れます。取締役会(取締役)が決めた移転先と同じ表記にします。登記すべき事項の「本店」、申請書の申請人の欄、取締役会議事録の移転先になります。

変更前の本店所在地には、登記事項証明書の本店を、丁目・番地の書き方まで同じに入れます。申請書の「本店」の欄には変更前の本店が入ります。

このフォームは、変更前と変更後の本店が同じ法務局の管轄にある移転だけに対応しています。管轄が違うと欄の下に表示が出て、次へ進めません。管轄外への移転は、変更前の本店を管轄する法務局に、変更前と変更後の法務局宛ての申請書を同時に出す手続になります。

確かめる書類:登記事項証明書の「本店」、取締役会議事録(取締役決定書)の移転先

移転の日と、決めた機関・日付を入れる

本店移転では、日付が3つあります。実際に移転した日(移転年月日)、移転先と移転の時期を決めた取締役会の日(取締役会がない会社は取締役が決めた日)、定款を変えた株主総会の日です。株主総会の日は、株主総会を開いた場合だけ出ます。

移転年月日、取締役会の設置、株主総会の開催、取締役会の決議日、株主総会の日の欄
画面2 移転の日と、決めた機関・日付を入れる(架空の入力例)

移転年月日

要点実際に本店を移転した日です(決議日ではありません)。移転年月日より前に申請することはできません。

実際に本店を移転した日です。取締役会議事録(取締役決定書)の「移転の時期」と、登記すべき事項の原因年月日になります。決議日ではありません。

本店移転の日より前に、本店移転の登記を申請することはできません(記載例の注記)。申請日が移転年月日より前だと、次へ進めません。

申請は、移転年月日から2週間以内にします(会社法915条1項)。期限を過ぎても申請はできますが、会社ではなく、申請の義務を負う代表者(代表取締役)個人に100万円以下の過料が科されることがあります(会社法976条1号)。

確かめる書類:取締役会議事録(取締役決定書)の「移転の時期」

取締役会の設置

要点登記事項証明書の「取締役会設置会社に関する事項」に記録があれば「取締役会あり」を選びます。なしなら取締役決定書が作られます。

登記事項証明書の「取締役会設置会社に関する事項」に記録があれば「取締役会あり」を選びます。

移転先の具体的な場所と移転の時期は、取締役会のある会社は取締役会で、ない会社は取締役の過半数の一致で決めます(会社法348条2項)。「取締役会あり」なら取締役会議事録、「取締役会なし」なら取締役決定書(取締役の過半数の一致を証する書面)が作られます。

確かめる書類:登記事項証明書の「取締役会設置会社に関する事項」

株主総会の開催

要点定款の本店の所在地を変える移転なら、株主総会が要ります。定款に市区町村までしか書いておらず、その中で移転する場合は要りません。

株主総会が要るかは、定款に本店の所在地をどう書いているかで決まります。定款に「当会社は、本店を東京都渋谷区に置く」のように最小行政区画(市町村、東京23区は区)までしか書いておらず、その区画の中で移転する場合は、株主総会は要りません。取締役会の決議(取締役会がない会社は取締役の過半数の一致)で移転できます。

区画の外へ移転する場合(画面の例の渋谷区から目黒区など)は、定款の本店の所在地を変えるため、株主総会の特別決議が要ります(会社法466条・309条2項11号)。定款に本店を番地まで書いている会社は、同じ区画の中の移転でも定款を変えるので、株主総会が要ります。

「開催した」を選ぶと、株主総会議事録と株主リストが作られ、申請書の添付書類にも入ります。

確かめる書類:定款(本店の所在地の条文)

取締役会の決議日(取締役の決定日)

要点移転先の場所と移転の時期を、取締役会(取締役会がない会社は取締役)が決めた日です。移転年月日と同じ日でもかまいません。

移転先の具体的な場所と移転の時期を、取締役会(取締役会がない会社は取締役)が決めた日です。取締役会議事録(取締役決定書)の日付になります。

移転年月日や株主総会の日とは別に入れます。同じ日でもかまいません。

確かめる書類:取締役会議事録(取締役決定書)

株主総会の日

要点定款の本店の所在地を変えた株主総会の日です。株主総会を開いた場合だけ入れ、議事録と株主リストの日付になります。

定款の本店の所在地を変えた株主総会の日です。株主総会議事録と株主リストの日付になります。株主総会を開いた場合だけ入れます。

確かめる書類:株主総会の招集通知、株主総会議事録

登記すべき事項を確かめる

移転先と移転年月日から、申請書の「登記すべき事項」が自動で作られます。

自動で作られた登記すべき事項の欄
画面3 登記すべき事項を確かめる(架空の入力例)

登記すべき事項

要点変更後の本店と移転年月日から自動で作られ、ふつうはそのまま使えます。直接書き換えると自動では直らないので、作り直すときは「リセット」を押します。

変更後の本店と移転年月日から自動で作られます。記載例と同じく「本店」に変更後の本店、「原因年月日」に移転年月日と「移転」が入ります。ふつうはそのまま使えます。

直接書き換えると、そのあと移転先や移転年月日の欄を変えても自動では書き直されません。入力内容から作り直すときは「リセット」を押します。

確かめる書類:法務局の記載例「本店移転(管轄登記所内で移転する場合)」

申請書の残りの欄を入れる

申請日・申請人(代表取締役)の氏名と住所を入れたあと、代理人と申請先の欄があります。申請日が移転年月日より前だと、次へ進めません。登録免許税は資本金にかかわらず3万円なので、区分を選ぶ欄はありません。

代理人が申請するのチェック、連絡先電話番号、申請先の法務局
画面4 申請書の残りの欄を入れる(架空の入力例)

代理人が申請する

要点司法書士や従業員など、代表取締役以外の人が申請書を出すときにチェックします。代理人の欄と委任状が作られます。

司法書士や従業員など、代表取締役以外の人が申請書を出すときにチェックします。代理人の住所・氏名を入れると、申請書に代理人の欄が入り、委任状が作られます。

代理人が申請する場合、申請書には代理人が押印し、代表取締役の押印は要りません。委任状には、代表取締役が登記所に届け出た印鑑(会社の届出印)を押します。

代表取締役が自分で窓口に出す・郵送する場合は、チェックしません。

確かめる書類:代理人の住所・氏名(本人確認書類どおりの表記)

申請先(法務局)

要点変更後の本店所在地から、申請先の法務局を自動で判定します。同じ管轄内の移転だけなので、変更前の本店の法務局と同じです。

本店移転の登記は、本店を管轄する法務局(支局・出張所を含む)に申請します。変更後の本店所在地から自動で判定して、申請書の宛先に入れます。このフォームは同じ管轄内の移転だけに対応しているので、変更前の本店の法務局と同じです。

判定できなかったときや、判定結果が違うときは「手動で変更」から入れ直してください。管轄は法務局のサイト「管轄のご案内」で確かめられます。申請は窓口のほか、郵送やオンラインでもできます。

確かめる書類:法務局「管轄のご案内」

議事録の本文を確かめる

2つ目の画面で、取締役会議事録(取締役会がない会社は取締役決定書)の本文を作ります。株主総会を開いた場合は、続けて株主総会議事録の画面があります。入力した内容から、法務局の記載例に沿った文が自動で入ります。

取締役会議事録の本文の入力欄。自動で作られた議事録の文が入っている
画面5 議事録の本文を確かめる(架空の入力例)

議事録の本文

要点自動で入る文は記載例をもとにした一例です。実際の取締役会・総会に合わせて、日時・場所や出席した役員の氏名などを書き換えます。

自動で入る文は、法務局の記載例をもとにした一例です。実際に開いた取締役会・総会に合わせて、開催の日時・場所、出席した役員の氏名(「〇〇〇〇」の部分)、株主の数と議決権の数を書き換えます。

取締役会議事録には、出席した取締役・監査役全員が記名押印します(会社法369条3項)。取締役決定書は「取締役の全員一致をもって」で作っています。過半数の一致で決めた場合は、その部分を書き直します。

株主総会議事録は、定款の本店の条文(第3条としています)を、変更後の本店の市区町村に変える議案で作っています。具体的な番地と移転の時期は、取締役会議事録(取締役決定書)に書きます。定款の条番号や本店の書き方が違う会社は、本文を書き直してください。

確かめる書類:定款(本店の条文・議長の定め)、取締役会・総会の実際の内容

株主リストを入れる

株主総会で定款を変えた場合は、株主リストを添付します(商業登記規則61条3項)。株主総会を開かなかった場合、この画面は出ません。

株主リストの画面。記載する株主の決まりの説明と、総議決権数の欄
画面6 株主リストを入れる(架空の入力例)

総議決権数と株主

要点総議決権数は、議決権のない株式を除いた数です。株主は議決権の多い順に、3分の2に達するまでか上位10名の、少ないほうまで書きます。

総議決権数は、自己株式など議決権のない株式を除いた数です。株主総会に欠席した株主の分も含めます。

株主は、議決権の多い順に、議決権の割合の合計が3分の2に達するまでか、上位10名までの、いずれか少ない人数を書きます。株主を入れると、何人目まで書く必要があるかが下に出ます。全員を書いてもかまいません。

種類株式を発行している会社、単元株制度のある会社には対応していません(1株を1議決権として扱います)。

確かめる書類:株主名簿

確認して印刷する

最後の画面に、作られる書類と押す印鑑、登録免許税、申請期限がまとめて出ます。「印刷する」で全部の書類をまとめて印刷できます。

書類の確認画面。変更登記申請書・取締役会議事録・株主総会議事録・株主リストの一覧と、それぞれに押す印鑑
画面7 確認して印刷する(架空の入力例)

印刷したあとにすること

  1. 申請書に、代表取締役が登記所に届け出た印鑑(会社の届出印)を押す。代理人が申請する場合は代理人の印鑑を押す
  2. 申請書は収入印紙貼付台紙・登記すべき事項と合わせて複数ページになるので、ページのつづり目に申請書と同じ印鑑で契印する
  3. 3万円分の収入印紙を収入印紙貼付台紙に貼る(割印はしない)。登録免許税は資本金の額にかかわらず3万円です(登録免許税法 別表第一 24号(1)ヲ)
  4. 取締役会議事録(取締役決定書)・株主総会議事録に、確認画面に出た印鑑を押す
  5. 移転年月日以後に、法務局の窓口に出すか、郵送する。申請期限は、移転年月日から2週間以内
本店移転の書類を作成する

手続き全体の流れは本店移転登記の手続き方法で説明しています。